控えゴールキーパーの”備え”について
6大会連続のW杯出場を決めた日本代表戦の興奮がまだ残っている中で、関西リーグ第11節が行われました。
相手は現在最下位のチームですが、1部リーグの常連ですし侮れません。試合は1−0で勝利しましたが、後半残り10分に迎えた大ピンチを防いだキーパーが負傷し、控えに入っていた私が交代で入ることになりました。試合内容は激しさを増していましたし、残り10分と言えど決して油断できない状況での交代はとても緊張感のあるものでした。
特段ピンチらしいピンチは無く、来るボールをできるだけ冷静に処理するように心がけ、気づけば試合終了を迎えていました。
今回は失点しませんでしたが、途中から入って失点し、同点、あるいは逆転されて負けるなんてことがあると交代で入った選手はどのような心境になるでしょうか・・・
ゴールキーパーは特殊なポジションです。1チームに1人しかピッチに立てません。さらに毎試合毎試合違うキーパーが出るようなこともあまりありません。しかしながらアクシデントがあれば出場する機会が突如訪れます。そのチャンスを自分のモノにできるか、そのための準備が日頃からできているのか、その日の試合中にできているのか。身体と心の準備、どちらもできているのか。
どんなスポーツも同じだと思いますが、やはり試合に出て経験することは試合に出れないことに比べ、経験値に大きな差があります。独特の雰囲気、緊張感、結果が求められる環境、その中でしか得られないものがあるからです。しかしながら、上述のとおり試合に出られる人数は限られていて、なかなか出場機会が巡ってこない場合はどうすれば良いのでしょうか。
考え方については個々によって違うかもしれませんが、私は「練習」しかないと思っています。
ただ練習量を増やせば良いというものではありませんし、なんとなく与えらたメニューをこなすだけでもいけません。「試合をイメージ」した練習が必要です。
最近はゴールキーパーの練習メニューがYouTubeで簡単に見れるようになりました。同じ練習を真似して行うことは可能ですが、その練習の「意味」を理解して行えるかと言われると「NO」です。
基本的にはゴールキーパーの練習は、試合でパフォーマンスを発揮できなかった点や、強化したい点をコーチが考え、そのゴールキーパー達のために行なっているトレーニングです。同じ練習を行うだけではあまり意味をなさないものになってしまいますので注意が必要です。
試合をイメージし、身体と心の準備を行うことで、目の前のチャンスを掴むことができるか。それを自分次第と決めつけるのではなく、ゴールキーパーコーチが導いてあげたい。
BIG”ビーアイジー”でもただ練習を行うだけでなく、試合でパフォーマンスを発揮するための練習にしていきたいと思います。
まだまだ私自身未熟で経験も浅いので、これからも継続して勉強していきたいと思います。
今日は9月のトレーニング日。今から楽しみです。